2000万円で注文住宅は建てられるのか?

一軒家は高価な買い物です。

 

特に自分で間取りや内装を好きなように決められる注文住宅は、建売住宅や規格住宅に比べて効果で、予算が限られているとなかなか手を出せません。

 

しかし、注文住宅でも予算配分をきちんと行い、間取りなどに気をつければ2000万円の予算でも購入することができます

 

今回は2000万円の予算で注文住宅を建てる時の予算とポイントについて紹介していきます。

 

2000万円の家を建てる時の住宅ローン

年収とローンの目安

一般的に、住宅ローンの目安は年収の5倍から6倍程度が妥当だと言われています。

 

2000万円のローンを組む場合、必要となる年収は400万円〜333万円です。

 

収入に対する返済額が少ないほど毎月のやりくりは楽になりますから、無理なく2000万円で家を建てるなら年収400万円が目安です。

 

もし年収が足りないという場合は無理なローンを組むのではなく、貯金によって頭金を増やし借入額そのものを小さくすれば2000万で家を建てることができます。

 

2000万のローンを組んだ時の返済額

ローンの金額は年収の5〜6倍と説明しましたが、ローンを組んで家を建てる時に全体の値段(今回なら2000万円)から考えてしまうのはあまりおすすめしません。

 

住宅ローンは毎月返済していくもの。日々の生活に大きく影響します。

 

全体でいくらになるかということではなく、毎月いくら払うことになるかという視点が重要です。

 

例えば、固定金利で2000万円を年1.5%、35年で返済するとしましょう。

 

この場合、月の返済額は61,236円、総返済額は25,719,333円になります。

 

変動金利の場合、当初の金利は固定金利よりも圧倒的に低いのですが、金利が上昇する可能性があります(最初の金利より下がることはまずありません)。
運良く年0.5%のまま35年の返済を終えれば、月の返済額は51,917円、総返済額は21,804,939円となります。

 

ただ、金利が上がれば返済額も増えるため、当初の金利から計算できる返済額は最低ラインだと考えておきましょう。

 

家賃とローンの返済

月5〜6万円の支払いで家を買えるなら家賃を払うよりも得だと思うかもしれません。

 

実際、最終的に家が手元に残る分、同じ金額を支払うなら賃貸よりもローンを組んで持ち家にした方がいい、と住宅の購入をすすめる人もいます。

 

しかし「家賃=ローンの返済額」のように考えるのは危険です。

 

自分で家を持ったら、自分の家の管理も自分で行うことになります。

 

建物や設備は時間経過とともに劣化していきます。

 

最新の素材を使って丈夫につくっても、数十年ごとに屋根の張替えや外壁の塗替えが必要になります。

 

給湯器やキッチンなどの設備も、故障した場合は交換や修理が必要になります。

 

その他にも、火災保険料や固定資産税など、家を維持するためにはお金がかかります。

 

修繕などにかかる費用は百万円以上になることもあるため、事前に積み立てておくことが必要です。

 

マンションなどの場合、こうした修繕費用の積立を管理会社が主導してくれるのですが。持ち家では自分で考えなければなりません。

 

積立の目安は月2〜3万円。ローンの返済に加えると住宅のための費用として、最低でも月7〜8万円はかかることになります。

 

自己資金はどのぐらい必要?

ここまで便宜上2000万円全額をローンで組むことを想定して話していましたが、実際はすべてローンで支払うのはおすすめしません。

 

まず、同じ2000万円の家を建てるのであれば、ローンの割合が増えればそれだけ借入金額が大きくなります。

 

当然ですがローンが高くなればなるほどリスクも大きくなります。また、ローンの割合が高いと住宅ローンの金利が高くなる場合があります。

 

自己資金の目安としては、総費用の2割です。

 

もし今の貯金で2割が賄えないようであれば、家を買う時期を数年遅らせて自己資金をためておくことも考えましょう。

 

予算配分を考える

2000万円で家を買うと言っても、全額を建物につぎ込めるわけではありません。
注文住宅を建てる場合、建物をつくる以外にも色々とお金がかかります。

 

建物以外にかかる様々な費用

基本的に、坪単価や広告で示されている価格というのは「本体価格」です。

 

これは建物そのものを建てるのに必要な費用だけで、インフラ工事など実際に住むために必須となるような工事は含まれていません。
では、建物以外にどんな費用が発生するのかを見ていきましょう。

 

・外構工事費
庭や門、塀、カーポートなどをつくるための費用

 

・水道工事費
市町村に支払う下水道負担金や引き込みのための費用

 

・ガス工事費
都市ガスの引き込み工事費用

 

・印紙代
契約書に貼る印紙代。

 

・火災保険料
建物や地域によって保険料は異なります。木造住宅や住宅密集地域だと高くなりやすいです。

 

・ローン手数料
住宅ローンを組む際に金融機関に支払う手数料。

 

・ローン保証料
住宅ローンの保証料。数十万円以上かかる。
分割で支払うこともできますが、一括で支払った方が安くなります。

 

・抵当権設定費用
土地や建物を住宅ローンの担保に設定するための費用。

 

・地鎮祭、上棟式費用
最近は地鎮祭などを行わない人も多いですが、行う場合は5万円程度の費用がかかります。

 

・引っ越し費用
新しい家に引っ越すための費用がかかります。
距離が近かったり荷物が少なかったりする場合は自力引っ越しも不可能ではありませんが、素人による家具家電の運搬は新居に傷をつけてしまう可能性も高いため、大きなものや重いものがある場合はプロに依頼するのがおすすめです。

 

・仮住まいの費用
建て替えの場合、仮住まいの家賃や敷金礼金、往復の引っ越し費用も発生します。

 

これらの費用のうち、どの程度を見積もりに含めているかはハウスメーカー・工務店によって異なります。見積もりを比べる際は金額だけでなく、内訳もよく確認するようにしましょう。

 

総額の2割は諸費用が占める

一般的に、予算のうち2割から3割を建物以外の費用がかかるとされています。

 

全体で2000万円の予算がある場合、残りの8割、つまり1600万円が住宅本体に割くことのできる最大金額になります。

 

ただ注文住宅の場合、プランや間取りに変更を加えていくほど価格が上がっていく傾向にあります。

 

最初から1600万円で建てるつもりでいると、間違いなく予算が足りなくなります。

 

好みに応じた微調整ができるように、予算には余裕を持って進めていくようにすると、失敗を避けられます。

 

土地購入の必要がある場合

建物だけでなく、土地を買う必要がある場合は土地の購入費用についても考えなくてはなりません。

 

建物の時と同様、土地購入時に発生するのは土地代だけではありません。土地を買う時にも様々な諸費用が発生します。

 

・仲介手数料
仲介手数料は土地代の3%+6万円+消費税が相場です。

 

・印紙代
契約書に貼る印紙代です。

 

・固定資産税
固定資産税はその年の1月1日時点で土地を所有していた人に請求されます。年の途中で所有者が変わった場合、残り期間分を前所有者に支払います。

 

・登記費用
土地の所有権を書き換える土地所有権移転登記のための費用です。

 

・ローンに関する諸費用
土地を購入するためにローンを組む場合、住宅と同じく手数料、保証料、抵当権設定費用、印紙代などが発生します。

 

この他にも、土地購入時には手付金として価格の5%から10%を支払う必要があります。手付金は土地購入費の一部になりますが、ローンではなく現金で準備する必要があるため注意しましょう。

 

注文住宅の価格を抑えるテクニック

予算内で満足できる家を建てるためには、無駄な費用の発生を抑えることが大切です。

 

お金をかけるべきところには予算を割き、反対に必要のない部分にお金をかけてしまうことがないように気をつけましょう。

 

家の形はシンプルに

外から見た時の家のシルエットができるだけ四角に近づくようにしましょう。

 

二階建てをつくるなら、一階と二階の広さが同じ総二階がおすすめです。

 

上から見た時の形も凹凸が少なく、四角い方が良いです。安く建てたいなら中庭は諦めましょう。

 

凹凸が増えればそれだけ表面積が増え、材料費と工事の手間が増えます。

 

部屋数を減らす

部屋を少なくするのもコスト削減に繋がります。

 

壁が減るだけでなく、コンセントやスイッチ類、証明などの数も減らすことができます。

 

快適さや使いやすさを考えても、部屋数を増やしすぎないのがおすすめです。

 

2000万の予算で家を建てるとなると、そう広い家にはできません。家の中を細かく区切ってしまうと窮屈で圧迫感も強く、使いみちも限られてしまって不便です。

メリハリをつける

せっかく注文住宅を建てるのであればどこかしらこだわりたいもの。

 

平々凡々な家で良いのなら、注文住宅ではなく建売住宅や規格住宅で十分なはずです。

 

予算が限られている中でこだわりを実現するためにはメリハリをつけることがかかせません。

 

あれもこれもと変更を加えたりグレードをあげたりしているとあっという間に予算オーバーになってしまいます。

 

例えば、お風呂にこだわるのなら、内装や他の設備のグレードを落としたり、思い切って省いたりなどのメリハリをつけましょう。

 

どれも中途半端な家にしてしまうよりは、こだわるところとそうでない部分の差をはっきりさせた方が満足度は上がりやすいです。

 

地元の工務店も検討してみる

同じような家を建てるなら、大手ハウスメーカーに依頼するよりも地元の工務店に依頼した方が安くなります。

 

大手ハウスメーカーの場合、住宅価格のうち実際の工事価格は6割ほど。

 

それ以外は、下請けへのマージンや研究開発費、営業などの人件費、広告宣伝費が占めています。

 

ハウスメーカーにはハウスメーカーのコストカットがあるため、工務店に依頼すれば同じものが6割の価格で建てられるというほど単純な話ではありませんが、購入価格だけで考えるなら工務店の方が安くなりやすいのは事実です。

 

家を建てるとなると有名ハウスメーカーばかり思い浮かべてしまいますが、地元の工務店に依頼することも考えておきましょう。

 

複数の見積もりを比べる

住宅価格の相場は難しいもの。

 

特に注文住宅は、オーダーメイドの商品。間取りや広さ、設備、土地の状況で値段は大きく変動します。

 

1社だけの見積もりでは、その価格が妥当かどうか分かりません。

 

適切な価格を知るためには、複数社に見積もりを依頼することがかかせません。

 

見積もりを比べることは、相場を知ることだけでなく、各社の長所や短所に気がつくきっかけになります。

 

値段だけでなく総合的に住宅会社を比べることができるようになります。

 

限られた予算で満足できる注文住宅を建てるには

高価なイメージのある注文住宅ですが、資金計画をキチンとつくり、工夫して家を建てれば普通のサラリーマンでも家を建てることができます。

 

予算について考える際に注意しなければならないのは、予算のすべてを建物に使えるわけではないということ。

 

建物以外にかかる様々な諸費用について把握しないまま家づくりを進めてしまうと大変なことになります。

 

また、一つの会社だけでなく、複数社の見積もりを比べてみることも大切です。

 

見積もりを比べることで適正価格を知り、無駄のない家づくりが行えるようになります。